湖に浮かぶ水精


幼い頃よく遊んでくれた、
向かいに住んでた遠い親戚のおばちゃん。

その夜、おばちゃんの夢をみました。

朝起きたら、
祖母から「おばちゃんが死んだ」と聞かされました。

悲しいやら寂しいやら怖いやら、
人が死ぬと言う事の意味も分からず、
ずっと布団にもぐっていた事を覚えています。

ガンの症状が辛くて、近所の川で入水自殺をした所、
父達が探し出して助けたのですが、
間に合わなかったという話を後で聞きました。

よく遊んでくれたおばちゃん。
優しい笑顔。

あまりに幼すぎて、
病気の事なんて全然知らなくて、
いつも優しいおばちゃんでした。

大人になっておばちゃんの事を思い出して、
曲を作りたくなりました。

おばちゃんの魂はきっと、
川を流れて琵琶湖に入り、
水精(すいしょう)となって微笑んでいる気がします。

この曲はそんなおばちゃんへの鎮魂曲です。



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© 2010 Nishikawa Susumu